不定期日記2000年6月

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6月7日水曜日 駄目だ

 炬燵布団を片付けた。今まで出っぱなしだったのです。 さすがにこの季節になってパソコンするたびに炬燵布団に潜り込まねばならないのは 暑いということが判明しまして。しかし夜はわりと寒いんだよな。
 さて片付けたといってもとりあえず上に大量に乗っていた物たちをどっかにずらして 布団を引っぱり出して外に干しただけである。 干したあとはできたらクリーニングなぞして押入にでもたたき込まねばならないのだが、 毎年大変なのがクリーニングである。 いつも自転車でクリーニング屋まで持って行ってるのだが絶対途中で爆発するのだ。 まあ、それはいいとしてもうひとつ仕事が残っている。掃除をしてないのだ。 布団を引っぱり出したのでその下の畳は約半年ぶりに日の目を見たわけだが、 当然掃除機などをかけるべきであろう。が、やっていない。外に干すので力尽きたのであった。 もう動けません。あーかったりぃ。外に干しっぱなしですか?干しっぱなしです。駄目じゃん。
 かなーり日記をサボっていたのでうまく文章が書けぬ。継続は力なり。ふごご。

6月8日木曜日 常識が危ない

 遅きに失した感もあるが、今さらガングロ考察などやってみよう。
 ガングロとは、今さら解説するまでもないが、 女子高生などが顔面を真っ黒に塗りたくる、山姥のようなファッションのことである。 巷ではあれは、この個性化の時代に現れた極端な個性化の一例であるなどと言われているが、 声を大にして言いたい。断じて違う。あれは没個性化なのだ。
 それを証明するために、まず制服を見てみよう。 制服は、当初の目的は没個性化を押し進めるために外見から揃えてしまおうという 政策の一環であったのだが、その思惑は見事に失敗してしまっている。 学校ごとの制服の個性化といい、生徒自身による制服の着崩しといい、 没個性化に反旗を翻しているのだが、最大の理由は制服の存在それ自身である。
 たとえばここに二人の女生徒がいたとしよう。 ひとりは見目麗しく、もう一人は美観不自由者である。 本来ならば服装や化粧などで自分をより美しく見せることが至上命題であるはずの彼女らも、 制服という型に押し込められているため、 顔以外の部分での個性化をすることが殆どできないのである。 従って顔の造作という美の一概念だけが極端に増幅されてしまうという 美観不自由者にとってはまさに差別とでもいう状況になってしまうのである。 顔だけは、WINKになろうと努力しても如何ともし難い部分である。 というわけで、没個性化の先兵であるはずの制服は、実は、 特に顔の個性を引き出す装置であることがわかった。
 そんなことなどとうの昔から実感していた当の女子高生達は、 制服以外の部分で自分たちを没個性化しようとし始めた。 代表的なものがそう、ルーズソックスである。 あれをすると大根はより大根に見えるのだが、牛蒡もまた大根に見えてしまうのである。 結局彼女らは誰もかも大根という区分内に入ってしまうので、 結果的に足の太さという個性を隠してしまうことに成功したのである。
 そしてついに出てきたのが山姥である。 なにしろ顔面が真っ黒なので、我々が普段から培ってきた美醜の概念などどこかに吹っ飛んでしまう。 結果的に彼女らは、元の顔の造作の如何に関わらず、 山姥という区分にまとめられてしまう。 彼女らは、我々男という生物が女の子を判断するのに最大の影響力を持ってきた、 顔の美醜という判断基準すら没個性化してしまうのに成功してしまったのである。
 こうなれば今後の予測は簡単である。 彼女らは最終的に彼我の区別を無くしてしまうのが最終目標なのである。 つまり、差異のある部分を徹底的に隠そうという行動に出るに違いないのだ。
 まずは肌の色だ。顔以外の。色の白いも黒いもそのうち同じ色に染まることであろう。 何色かはわからないが。絵の具の肌色だったら嫌な感じである。
 次は体型だ。体重は誰も彼も痩せようとしているがそううまく調節できるものでもないので ある程度は仕方ないとして、身長は簡単に調整できる。 現在もハイヒールなどで背を高く見せようとしている女性は腐るほどいるが、 今後はあれが女子高生世代にまで降りてくるだろう。 あるいはシークレットブーツかもしれない。蹴られると痛い。
 そして髪だ。ショートもロングも皆最終的には同じ髪型に揃えるのだ。 もちろんわかめちゃんカットである。個人的にはポニーテール希望。
 最後は声だ。変声機など今はまだ手が出ないので、ヘリウムガスである。 常にヘリウムガス缶を携帯して、声が元に戻ったら即座に喉に吹き付けるのだ。 我々は常にあの金属的な高音を聞かなければならなくなる。
 こうして女子高生の未来予想図が出来上がった。 制服におかっぱ。ルーズソックスにシークレットブーツ。 顔は黒くて肌は絵の具の肌色。そして声は金属製高音。
 嫌な未来である。

6月12日月曜日 対戦ロケット花火

 君は対戦ロケット花火を知っているか?
 対戦ロケット花火、それは最もスリリングで危険な戦いである。そして最も魅力的な遊びでもある。
 ルールを説明しよう。公式ルールは以下の通りである。 まず用意するもの、ライターとロケット花火である。ロケット花火は大量であればあるほどよい。 ロケット花火は爆発するものと音がするものの二種類があるが、 音がするもののほうが危険性が少ないのでお勧めである。 もちろん危険を省みないあなたは爆発するほうだ。
 場所は夜の公園などが望ましい。視線を妨げるものが程良くあり、 完全な真っ暗闇というほどではないが目標の視認が困難であるくらいがよい。 人数は二人以上。何人でもかまわないが、全員が顔を覚えているくらいの仲であるほうが安全である。
 まずは全員集まって時間あわせをする。ロケット花火を大量に身につける。そしてスタート。 最初の一分は攻撃禁止。全員散開して隠れる。その後は簡単だ。 公園をうろつき回って敵を見つけたらロケット花火をぶっ放す。見事当たれば勝利。 当てられた人は死亡となり、集合場所で終了時刻までじっとすること。 攻撃手段はロケット花火をぶっ放す以外は基本的に禁止である。 特に直接物理攻撃を繰り出したものは即時失格となる。 そして誰か一人が生き残るか、制限時間が過ぎると終了である。 勝利者は敗北者からファミレスで食事をおごってもらう。
 知り合いと間違って全然知らない人にロケット花火をぶっ放してしまうかもしれないという危険性、 誰かを発見して狙おうとしたらそれを横から狙われているかもしれないという意外性、 そしてぶつけられたロケット花火が所持しているロケット花火に誘爆するかもしれないという恐怖、 どれをとっても一級品の遊びである。どうです。ご一緒に貴方もどうですか?
 しかし最も危険なところは、いい年してしょうもないことに熱を上げている我らに対しての、 何やってるんだこいつらという周りの白けた視線であることは言うまでもない。

6月18日日曜日 スターバックス拳

 今花屋の作業員の中で流行りのギャンブル。 それがスターバックスじゃんけんでありスターバックス黒ひげである。
 スターバックスとは、ご存じなかったのは私だけのような気もするが、珈琲屋である。 単なるコーヒー一杯で300円もの暴利を貪る高級店である。 コーヒーより生クリームやキャラメルの付加価値で勝負というのは コーヒー専門店としては敗北宣言のような気もするのだが、 まあ値段のわりにはおいしいのでそう文句はない。毎日買うにはかなり痛いが。
 さて、スターバックスじゃんけんとは、 数人でじゃんけんをして一番負けた奴が全員の代金を支払い なおかつパシって買ってこなければならないというハイリスクローリターンなギャンブルである。 なにしろ6人で負けたらいきなり2000円飛んでしまうのである。非常に痛い。 私はまだ負けたことはありません。
 スターバックス黒ひげとは、これもそのまんまである。 何故か作業場に常設してある黒ひげ危機一髪ゲームを用いて勝負をするのだ。 当然負けた奴がおごらされる。こちらのほうが緊張が持続するので楽しい。 仕事中にこういうことをするのもどうかと思うのだが。
 希望をいえばスターバックスモノポリーとかスターバックス麻雀とかにしてほしいものである。 仕事が終わりそうにないが。
 ところで黒ひげって誰が当たる確率が一番高いのでしょうか。
「穴がn個、そのうち当たりがx個の黒ひげがある。プレイする人数をy人として、 人間A1〜A各人の黒ひげが当たる確率 P1〜Pを求めよ」
 解けませんでした。駄目じゃん。
 さて先日のこと。えばらんがスターバックスで紅茶を頼んだ。 出てきたのは謎の赤い液体。まあ確かに紅には違いないけど明らかに紅茶の色と違う。 飲んでみる。間違いなく紅茶ではない。 紅茶と言われるものの醸し出すことのできる風味の片鱗すらも残っていない。 なんというか、ブルーベリージュースを水で薄めて苦みを加えたという感じである。 これを知らずに飲んで紅茶だと即答できる人間は、変である。
 ちなみにその後、ミルクを入れるとイチゴミルク色に変色しました。 味の破壊力もますますアップ。
 結局これって何だったのでしょう?

6月25日日曜日 

 コンビニのバイトから帰ってきて心地よい疲れの中でごろごろしていた午後11時。
「もしもし」
「おっす。Toruだけど今えばらん家にいるんだけど今からボーリング行こう」
「いいけど金ないよ」
 疲れた身体に鞭打っていそいそと出かけるのであった。
 二人と落ち合ってとりあえず向かったは近くのボーリング場。終業午後12時。 プレイする時間がないではないか。 というわけでToruの車に乗って遠くの終日営業ボーリング場へ向かう。
 私はボーリングなど生まれて10回くらいしかやったことないのでへろへろなのです。 それはもう。1回目の点数が86点だったからといって決して責められるべきことではないでしょう。 2回目は124点。いずれにせよ駄目ですな。
 その後遊び足りぬがボーリングは疲れたということでカラオケに。 Toruもえばらんも新しい曲はとりあえず知っておく人間なので 私と曲層の合わないことおびただしい。 二人が歌っているのをただ聞いているしかありませんでした。
 そんなことをしていたら家に帰り着いたのが午前4時。眠いですぅ。今日はオチなし。

6月27日火曜日 バカ

「助けてドライも〜ん」
「人を乾燥肌みたいな呼び方するでない」
「仕方ないだろ。他にどう呼べっての」
「まあいい。それよりどうしたんだのぴたくん」
「それもやな名前だな」
「よいではないか。それより何の用件だ」
「そうそう、大変なんだよ。今度しつかちゃんが」
「どうしてそう悉く抜けた名前なんだよ」
「ちゃんとした名前だと文句が来るだろ」
「まあな。でしつかちゃんがどうした」
「えとね、今度しつかちゃんがボクの家にやってきて」
「なるほど。それで押し倒すのを手伝って欲しいと」
「違うわ!そんなことこのボクがするわけないじゃないか」
「ただ単にそんなことする度胸がないだけだろ」
「君も同じだろ」
「まあそうだがな。それでそれがどうしたんだ」
「だからボクの家にしつかちゃんがやってきて」
「押し倒せ、と」
「だー!話が進まんだろーが!だから話というのは」
「というのは」
「掃除道具を出してくれ」
「はい?」
「だってボクの部屋って こんなだろ。 普通の女の子なら絶対見た瞬間に回れ右するよ」
「そりゃそうだな。こんな ものを見られた日には女神も裸足で逃げ出すに違いない」
「いやー女神だったら『素敵なお部屋ですね』とかボケてくれるに違いない」
「そんなことばっかり考えてるからおまえはいつまでたっても こんななんだよ」
「おまえが先に振ってきたんだろーが」
「どっちでも一緒だろ。細かいことは気にするな」
「うがー!さっきから話が全然進んでないじゃないか」
「はいはい。掃除道具ね。自分でしろよ」
「そんな、ボクに片付け掃除なんてできるわけないじゃないか」
「まあ確かに思い出に浸って一日終わるのがオチだな」
「だから頼んでるんじゃないか」
「はいはい。でもその娘、この写真見たことあるんだろ」
「あるけど写真と実際じゃこのインパクトは大違いだろ。百聞は一見に如かずとか言うし」
「百見は一聞に如かない場合もあるぞ。かっこいいと思った男がズラだったとか」
「そんな例外事項はどうでもいいからとっとと道具出してよ」
「おまえ頼む立場のくせに生意気だな。まあいい。こんなものはどうだ。 ぱかぱかん、『人力掃除機』〜!!」
「なんだよその人力って」
「・・・」
「ただの電気掃除機じゃねーか」
「そのとおり」
「バカにしてるのか」
「だいたい俺にそんな便利なもの出せるわけないのはお前だって知ってるだろう」
「まあ、確かに」
「で、その娘、なんだってうちになんぞ来ようと思ったわけだ?変な趣味か?」
「ああ、それがな、実は」
「ラヴラヴとか言ったら死刑な」
「うむ。残念ながらそうではない。実は・・・勉強」
「はあ?お前女の子一人連れこんどいて二人きりでやることが勉強かよ。 おいら情けなくって涙出てくらあ」
「だってしょうがないじゃん」
「だってもしょうもないもない。男だったら押し倒さずして何が男だ。 男であるというのが男でないというのならば 押し倒さざるというのは男に在らざるが男の如しなのだ。わかるか?」
「わかるかんなもん。それ以前に日本語になってないぞ。」
「バカモノ。男は言葉ではない。男は魂なのだ。魂さえあればあとは何も要らぬ」
「食べ物も?」
「いや・・・食い物はほしいなあ」
「服も?」
「裸は嫌だなあ」
「家も?」
「ホームレスはさすがになあ」
「どこが魂だけやねん」
「まあ気にするな。で、君はなんだ。女の子とうちで勉強したいので部屋を片付けてほしいと」
「そういうこと」
「それならこんなこと考えてる間に少しでも片付けておいたほうがよかったのではないか」
「そうとも言う」
「駄目だな」
「ああ、駄目だ」
「仕方ないな、それでは最終兵器を出してやろう」
「なに?本当に秘密道具なんてあるのか?」
「ああ。ぱかぱかん、『携帯電話機』〜!!」
「どこが秘密道具やねん」
「・・・」
「しかもそれただの受話器やんけ。本体はどこだ」
「ここだ」
「で、これでどうしろと」
「これで誰か呼んで掃除を手伝わせるわけだ」
「なるほど。それじゃ早速しつかちゃんに電話して掃除してもらおう」
「それじゃ意味ないだろうが」

6月29日木曜日 許せ

 私は掃除が嫌いなのである。 基本的にめんどくさがり屋ではあるがそれ以上にケチだったりするので 金を払って何かするくらいなら自力でやるという人間なのだが、 こと掃除関係に限っては金を払ってでもいいから誰かやってくれというくらい嫌いである。 というわけで我が家を片付けないといけなくなったのだが自分でするのはごめんである。
「もしもし。今から我が家を掃除すれ。死んでもするのだ。うるらー」
 だいすけを呼び出して片付けさせるのであった。
「もしかしてしつかちゃん来るんだろ」
 はうあ。誰にも秘密にしていたはずなのに何故知っている。
 そしてバイトの時。
「気分悪いので先に帰る」
 そうい言い残して帰っていくだいすけ。 帰った後にせーごーから連絡。
「だいすけ入院したから」
 はへ?
 どうやら過労かなんかからしい。私がこき使ったせいか?はうあ。



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